ドジャースのMVPトリオは、前評判通りの破壊力を見せています。
べッツ・オオタニ・フリーマンと並ぶ打線は、ネームバリュー十分ですが、名前負けしない力を見せています。
ただ、大谷翔平選手が第1号ホームランが出るまでは、ベッツとフリーマンが絶好調の滑り出しを見せている中で、大谷選手の不調が目立ちました。全く不調と言うほどでもないのでしょうが、前後の二人が素晴らしすぎただけに、いかにもブレーキになっているように見えて、きっと、多くのファンばかりでなく、球団関係者の方々も気掛かりだったのではないでしょうか。
第1号ホームラン以後は、どうやら本来の状態を取り戻した様子で、個人的な記録も球団の成績も、大きな期待が抱ける状態になってきました。
そして、大谷選手の、開幕後わずか数試合の成績で一喜一憂してしまった背景には、水谷一平氏の問題がありました。
この事件に関しては、多くの報道はなされてはいますが、全容が明らかになってはいませんので、あまり無責任な意見を述べるのは控えなければならないことは承知しています。しかし、それでもなお、どうしてこのような事に至ってしまったのか残念でなりません。
私などは、単なる選手と通訳という関係を超えた、信頼をベースとした特別な関係を築いているのだと感動を持ってみていましただけに、いまだに、いつ、何があって、水谷氏がこういう方向に走ってしまったのかと考えてしまいます。
この事件が表面化した時、私は「マズローの欲求の五段階説」という言葉を思い浮かべました。
私には、心理学に関する知識などなく、もちろん勉強したこともありませんが、ずっと以前に、雑学の一つとして、この説を読んだことがありました。
マズロー(アブラハム・ハロルド・マズロー。1908 - 1970 )は、アメリカの心理学者です。マズローは、20世紀の始めにロシアにおける集団迫害から逃れてアメリカに移住してきた、ユダヤ系ロシア人移民の子としてニューヨークのブルックリンで誕生しました。七人兄弟の長男だったようで、相当貧しい家庭であったようですが、両親が教育熱心であったこと、アメリカ社会のバイタリティーもあって、マズローは大学で法律学と心理学を学び、その後も心理学の探究を続け心理学博士号を取得、大学で教鞭を取り、心理学学会の会長を務めるなど、この学界の大家となったようです。
もっとも、その意見には異論もあり、また、初め法律を学んでいたのが、二年で中退して心理学に移ったのは、成績も品行も良くなかったという話も伝えられていますが、心理学に新しい息吹を吹き込んだ人物ではあったようです。
「マズローの欲求の五段階説」と言いますのは、素人の乱暴な説明で申し訳ありませんが、人間の欲求には五段階があり、順に次の段階を求めていくというものです。
一段階目は、「生理的欲求」で、生き延びるための欲求です。食欲・睡眠・排泄など、究極の段階での欲求を指すようです。
二段階目は、「安全欲求」で、一段階目が満たされると、人は安心・安全を求めるようになります。天災や犯罪、戦乱、経済不安などからの安全を求め、法律・警察・社会保障などの充実を求めます。
三段階目は、「所属と愛情欲求」とされるもので、グループに属したり、仲間を求めたり愛情を求めるようになります。人間関係に関する欲求と言えるでしょう。
四段階目は、「承認欲求(自尊欲求)と言われるもので、他者に認められたい、尊敬されたい、尊重されたい、と言ったもので、地位や人気などへの欲求です。
五段階目は、「自己実現欲求」で、自身が抱いている欲求を実現させたい、自己の使命を達成させたいと言ったもので、マズローはこれを最高の欲求と説明しています。
さて、拙い説明が長くなりましたが、学説としてはともかく、まあまあ平和な日常を頂戴している私たちの社会においては、マズロー先生が唱えられているように、欲求が一段階ずつ進んでいくわけではなく、折々に、様々な欲求が台頭し、時には、それを手に入れるためにとんでもないミスを犯してしまったり、犯罪に走ってしまったりすることがあるようです。
そして、私たちが大切にしなくてはならないことは、そのような危険な立場に陥った時、ぎりぎりの所で思い止まらせてくれるのは何なのか、知識なのか知恵なのか人なのか神仏なのか・・、よく分らないのですが、心身に刻みつけたいものです。
水谷一平氏には、そのチャンスはなかったのか、重ね重ね残念でなりません。
( 2024 - 04 - 09 )