2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧
運命紀行 斎王の身を投げ捨てて 伊勢斎王大伯皇女(オオクノヒメミコ)が弟の刑死を知ったのは、686年の初頭の頃である。 弟大津皇子を飛鳥に帰すことに危険を感じていたし、悲劇が起こる予感がなかったわけではない。しかし、天武天皇の重臣たちの大津皇子…
運命紀行 二上山を仰ぐ 『二人行けど行き過ぎ難き秋山を いかにか君が独り越ゆらむ』 (万葉集・巻二 大伯皇女御作歌) 伊勢の国から飛鳥の地に入る時に越える山というのは、どの山のことを指しているのであろうか。 大津の皇子が僅かな下僕を従えて飛鳥の地…
運命紀行 血脈に翻弄されて 「私が政務一切の先頭に立とう」 亡き天武天皇の皇后、持統(鸕野讚良・ウノノササラ)は決意を固めた。 朱鳥元年(686)七月、重病の床にある天武天皇から重大な発表がなされた。政務の全権を持統とその子である草壁皇子に委ねた…
運命紀行 松が枝に託す命 『磐代の浜松が枝を引きむすび 真幸くあらばまた還り見む』 「松の枝を結んで願い事をすれば叶えられる」という古くからの言い伝えは聞いていたが、まさか自分自身がこの儚い願いに命を託すとは思いもよらなかった。 しかし、同時に…