2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧
運命紀行 さすらう女房 『 岩橋の夜の契も絶えぬべし 明くるわびしき葛城の神 』 「拾遺集」に載せられている和歌である。 和歌の意味は私見であるが、「葛城の神の岩橋の工事が未完成であったように、私たちの夜の逢瀬も絶えてしまうのでしょうね。夜が明け…
運命紀行 お笑いなさるな 清原元輔が内蔵助に就いていた頃のことである。 その元輔が賀茂祭の奉幣使として颯爽たる姿で一条大路にさしかかった時、事件は起こった。 そのあたり一帯には、若い殿上人たちの牛車が数多く止められていて、行列の到来を待ち構え…
運命紀行 琴の音哀しく 天皇は、歩を止めて耳を澄ました。 微かに聞こえてくる琴の音は、嫋々として切なく、風に吹き消されるかに思われながらもなお続き、その琴の音よりもさらに弱々しげな声も加わった。 『 秋の日の あやしきほどの 夕暮れに 荻吹く風の …
運命紀行 人の心を種として 『やまと歌は 人の心を種(タネ)として よろづの言の葉とぞなれりける。 世の中にある人 こと わざ しげきものなれば 心に思ふことを 見るもの聞くものにつけて 言ひいだせるなり。 花に鳴く鶯 水に住む蛙(カハヅ)の声を聞けば…
小さな小さな物語 第七部 (No.361) から (No.420)まで収録しています。
小さな小さな物語 目次 ( NO.361 ~ 380 ) NO.361 富士山より高い山 362 雪に埋れて 363 新しい社会モデルを 364 コダック社に学ぶ 365 冬枯れの庭 366 プロの技 367 魚心あれば 368 デフレ克服 369 銀河の姿 37…
戦国時代もようやく終わりを告げようとしていた時代のことです。 天下を手中に収めた徳川幕府の命により、黒田藩も江戸城天守台の普請に携わったが、その工事を終え、国に戻る途中、霊峰富士が見事な姿を見せていました。馬上の勇者も、徒歩の侍も、荷駄を運…
旅人は大雪に見舞われ、西も東も分からなくなってしまいました。途方にくれているとすぐ前に一本の丸木のようなものが立っていました。旅人は、その木に馬を繋ぐと、あるったけの衣類などで身を守って寝てしまいました。そして、ぐっすりと眠った後目覚めま…
2060年には、わが国の人口は8,674万人になり、総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)が4割に達する・・・、という推計を国立社会保障・人口問題研究所が公表しました。 これを受けた新聞やテレビなどの報道や論評は、「ますます少子高齢化が進む」「何人…
先月、米イーストマン・コダック社が、米連邦破産法11条を申請したというニュースが伝えられました。 この法律は、日本でいえば民事再生法に相当するものですが、二年前、米ゼネラル・モーターズ(GM)が行ったのと同じ申請です。 一口に倒産といっても様…
わが家の小さな庭も、一人前に冬枯れの様相を呈しています。 この冬は、足の指先のしもやけがひどくて、その原因を考えてみますと、どうやら庭作業のような気がしたのです。私は、長靴を履いて作業するのですが、あまり動かない作業の時には足の冷たさを感じ…
テレビで料理の番組を見ることがあります。私個人は、料理に特別興味があるわけではないのですが、ニュースを中心とした番組やいわゆるワイドショウ的な番組の中でも料理のコーナーがよく加えられています。 私が時々見るものでは、プロの料理人が、家庭で出…
私はウォーキングが日課の一つになっているのですが、そのコースの一部は小中学生の通学路にあたっています。登下校の時間帯には、道路の角々に保護者の方などを中心に子供たちの安全のために誘導されています。 かつては、このような誘導者の目的の第一は、…
このほど日銀は、「当面、消費者物価指数で前年比1%上昇を目指す」という方針を決め、実質的にインフレ目標の設定を採用しました。 インフレ目標については、これまでも多くの学者や評論家が提唱したり、反対意見を述べたりしてきています。日本人に限らな…
『あなたは建物の中の1つの部屋にいて、じっとして動かないでいるとする。窓から外の景色や、他の建物は見ることができる。それで、自分がいる建物全体の形はわかるだろうか? とても難しいということが、おわかりいただけるだろう。同じように私たち自身が…
物価が下がり、人口が減り、子供も減って増えるのは高齢者ばかり。 社会保障費は増大を続け、やがて、年金制度も、健康保険制度も破綻する。すでに国民年金の未納率は危機的な状態に達しているとか・・・。 わが国は、本当にこれほど悲惨な状態に陥りかけて…
「赤信号もみんなで渡れば怖くない」という有名なブラックジョークがありますが、有名を通り越して、今は常識の範疇に入ってしまったのでしょうか。 テレビの何かの番組の中で、外国での経験談として、横断歩道を渡っている途中で、信号が点滅から赤に変わっ…
大学生の24%が、小学6年生で習う「平均」の考え方を尋ねる問題が分からないなど数学の基礎学力や論理的思考力が十分身についていないことが日本数学会が実施した「大学生数学基本調査」で分かった・・・、と報じられていました。 学力低下がこれほどとは…
最近、江戸文化に関するエッセイ集を読む機会がありました。 江戸文化、それも武家文化のようなものではなく、一般庶民の生活を主体にしたものなのですが、実に幅広い知識を駆使されていて、それでいて、見事なほどに歯切れのよい文章に圧倒され、引き込まれ…
「『こども園』法案骨子決定」という見出しが新聞に出ていました。まことにのんびりとした話です。 「待機児童『0』を目指す」などという意見や選挙スローガンを耳にし始めてから久しいと思うのですが、ほんとに本気で取り組んでいるのでしょうか。まあ、「…
明日、三月十一日、東日本大地震から丸一年を迎えます。 被災各地の人々のご苦労や悲しみに対して、ただただ、黙祷するしかすべを知りません。 それにしても、被災後のこの一年を思い返してみますと、個々それぞれにはいろいろなことが行われ、いろいろなこ…
昨日、三月十二日は奈良東大寺二月堂のお水取りの最終日でした。 関西では、「お水取りが終わるまでは寒い」といわれますが、どうやら今年もそのパターンのようです。 春を表現する言葉には、「うららか」とか「のどか」といった、聞くからに穏やかな感じの…
『海の中を覗いてみると、イソギンチャクたちは、日の当たりが良く、餌も捕れ、隠れやすい岩のくぼみなどに住んでいました。 イソギンチャクの体内には褐虫藻が共生しています。褐虫藻は光合成によって酸素と炭水化物(有機物)の一部を、イソギンチャクに与…
ロスタイムという制度、なかなか意味深いと思われませんか。 言葉をそのまま取れば、「失われた時間。無駄にした時間」といった意味になるのでしょうし、そのような説明もつけられている辞書もあります。 ただ、一般的には、サッカーなどの試合において、け…
「光より速い素粒子ニュートリノ」が実在するか否かついて、当コラムでも以前に取り上げましたが、その実験結果を検証していた欧州合同原子核研究所は、先日、検証実験の一つでニュートリノは光速を超えなかったと発表しました。 昨年九月に発表された実験結…
テレビのサスペンスドラマが大好きで、よく見ます。 人が殺されるのがそれほど面白いのかと、家人には責められますが、やはり、まるで日課のように見てしまいます。 どこが面白いのかといわれますと、それなりの理由はあるのです。 まず、景色が美しいのです…
小さな小さな物語 目次 ( No.381~400 ) No.381 誰も悪くない 382 「清明」の候 383 備えあれば 384 絆と瓦礫 385 夢の続き 386 寄り添って 387 輝きの時 388 変わるもの変えるもの 389 スズメの銭湯 390 安心…
「どうも、最近の天気予報士の○○さん、調子悪いのと違うか。雨も温度も、全然当たらんからな」 「別に、○○さんが悪いわけではないでしょう?」 「だったら、気象庁が悪いのかな? 何とか衛星は機嫌よく飛んでいるはずなのになあ」 「気象庁の人だって、いろ…
明日、四月四日は二十四節気の「清明」にあたります。期間として捉えれば、次の「穀雨」(四月二十日)の前日までの間ということになります。 「清明」にしろ「穀雨」にしろ、どれをとっても二十四節気につけられている名前は実に美しいと思うのですが、「清…
前回のコラムでは、「清明」の素晴らしさを紹介させていただいたつもりですが、その前日は大荒れの天候、「清明」の当日も北海道や日本海側の地域は荒天が続いてしまいました。 荒々しい一面を持っているということでは、いかにも春らしい天候といえばその通…