雅工房 『 日々これ好日 』

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2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

哀しき別れ

麗しの枕草子物語 哀しき別れ 御乳母の大輔の命婦が、定子皇后のもとを離れて、日向に下ることになりました。 皇后さまは、身重の御身体でもあられ、そのためもあって帝の御成りも絶えがちな折から、気丈に振舞ってはおられますが、親しいお方が離れて行くこ…

今昔物語拾い読み 『 その6 』 ご案内

今昔物語拾い読み 『 その6 』 ご案内 『 その6 』には、「巻22」から「巻25」までを収録しています。 いずれも「本朝 世俗部」に位置付けられる部分です。収録順は、「巻25」から逆になっていますが、いずれの巻も全話載せています。 ☆ ☆ ☆

今昔物語集 巻第二十五 表題

今昔物語集 巻第二十五 本巻は全体の位置付けとしては、前巻に引き続き『本朝世俗部』に属しています。 内容は、平安武士の棟梁である源平二氏の活躍を中心とした物語が収録されています。 全部で十四話(欠話も含めて)と作品の数は少ないのですが、比較的…

平将門 (1) ・ 今昔物語 ( 25 - 1 )

平将門 (1) ・ 今昔物語 ( 25 - 1 ) 今は昔、 朱雀天皇の御時に、東国に平将門(タイラノマサカド)という武者がいた。 この人は、柏原の天皇(桓武天皇)の御孫の高望親王(タカモチシンノウ)と申される人の子である鎮守府将軍良持という人の子である。 将門は、常陸・下…

平将門 (2) ・ 今昔物語 ( 25 - 1 )

平将門 (2) ・ 今昔物語 ( 25 - 1 ) ( (1) より続く ) さて、その当時、新皇(シンノウ・平将門)の弟に将平(マサヒラ)という者がいた。 その将平が新皇に、「帝皇の位に就くことは、天が与えるところなのです。この事をよくお考え下さい」と言った。 新皇は、「…

藤原純友 ・ 今昔物語 ( 25 - 2 )

藤原純友 ・ 今昔物語 ( 25 - 2 ) 今は昔、 朱雀院(朱雀天皇)の御時に、伊予掾(イヨノジョウ・伊予国政庁の三等官)藤原純友(スミトモ)という者がいた。筑前守良範という人の子である。 純友は、伊予国にあって、多くの勇猛な武士を集めて配下として、弓矢を帯び…

一騎打ち ・ 今昔物語 ( 25 - 3 )

一騎打ち ・ 今昔物語 ( 25 - 3 ) 今は昔、 東国に源充(ミナモトノミツル)、平良史(タイラノヨシフミ)という二人の武者がいた。充の通称は箕田源二(ミノタノゲンジ)といい、良史の通称は村岳五郎(ムラオカノゴロウ)と言った。 この二人の武者は、互いに武勇を競っていたが、次第…

小侍の仇討 (1) ・ 今昔物語 ( 25 - 4 )

小侍の仇討 (1) ・ 今昔物語 ( 25 - 4 ) 今は昔、 上総守平兼忠という者がいた。この者は平貞盛という武者の弟の繁茂の子である。 その兼忠が上総守でその国に住んでいた時のこと、余五(ヨゴ・十余り五、の意味で第十五子の呼称)将軍維茂(コレモチ)という者は…

小侍の仇討 (2) ・ 今昔物語 ( 25 - 4 )

小侍の仇討 (2) ・ 今昔物語 ( 25 - 4 ) ( (1) より続く ) さて、維茂もこのことを聞いて、大変驚き騒ぎ、「これはわしの恥である。わしに遠慮がある者なら、太郎介を殺すようなことはするまい。露ほどもはばかる心がないから、このようなことが出来るのだ…

余五将軍合戦記 (1) ・ 今昔物語 ( 25 - 5 )

余五将軍合戦記 (1) ・ 今昔物語 ( 25 - 5 ) 今は昔、 実方(サネカタ・藤原氏)中将という人が陸奥守になって、その任国に下ったが、その人は高貴な家柄の貴族であったので、国内の然るべき武者たちは、皆、これまでの守に対するのとは違い、この守をもてなし、…

余五将軍合戦記 (2) ・ 今昔物語 ( 25 - 5 )

余五将軍合戦記 (2) ・ 今昔物語 ( 25 - 5 ) ( (1) より続く ) さて、妻子を逃した余五(平維茂)は心安らかとなり、屋敷内を駆け巡り手配りしているうちに、敵勢は家近くまで押し寄せてきて取り囲んで攻撃してくる。 防戦に努めるも、味方の人数は少なく…

余五将軍合戦記 (3) ・ 今昔物語 ( 25 - 5 )

余五将軍合戦記 (3) ・ 今昔物語 ( 25 - 5 ) ( (2) より続く ) さて、夜討ちされた余五(平維茂)は、その家の中で、夜が明けるまで走り回って、下知しながら奮戦し、敵を多く射殺したが、遂に矢も尽きて、味方の人数も少なくなってしまったので、「これ以…

余五将軍合戦記 (4) ・ 今昔物語 ( 25 - 5 )

余五将軍合戦記 (4) ・ 今昔物語 ( 25 - 5 ) ( (3) より続く ) さて、反撃の体制を整えた余五(平維茂)軍は、沢胯(藤原諸任)軍の跡を尋ねつつ追って行くと、かの大君の屋敷の前を通り過ぎるので、使者に挨拶をさせた。「平維茂、昨夜打ち破られて落ちて…

源頼光の武勇 ・ 今昔物語 ( 25 - 6 )

源頼光の武勇 ・ 今昔物語 ( 25 - 6 ) 今は昔、 三条院(三条天皇)が春宮(トウグウ・東宮。皇太子。)でいらっしゃった頃、東三条殿にお住まいであったが、寝殿の南面(ミナミオモテ・正面にあたる)を春宮が歩いて行かれたところ、西の透渡殿(スキワタドノ・寝殿造りの…

盗賊袴垂 ・ 今昔物語 ( 25 - 7 )

盗賊袴垂 ・ 今昔物語 ( 25 - 7 ) 今は昔、 世に袴垂(ハカマダレ)というたいそうな盗人の大親分がいた。肝っ玉が太く力が強く、足が速く、腕っぷしが強く、頭も切れて、世に並ぶ者のいない大盗人であった。 すきを窺っては、あらゆる人の物を奪い取ることを仕…

源頼親(欠文) ・ 今昔物語 ( 25 - 8 )

源頼親(欠文) ・ 今昔物語 ( 25 - 8 ) 本話は、『 源頼親朝臣令罸清原[欠字あり]語第八 』という表題のみで、本文はすべてが欠文となっている。 当初から欠脱していたらしい。 ☆ ☆ ☆

名将 源頼信 ・ 今昔物語 ( 25 - 9 )

名将 源頼信 ・ 今昔物語 ( 25 - 9 ) 今は昔、 河内守源頼信朝臣という者がいた。これは、多田満仲入道という武者の三男である。 武道について、いささかも心もとないということはなかったので、朝廷も彼を重んじていた。それゆえ、世間の人もみな畏怖の念を…

いらぬ一言 ・ 今昔物語 ( 25 - 10 )

いらぬ一言 ・ 今昔物語 ( 25 - 10 ) 今は昔、 源頼光(ミナモトノヨリミツ・酒呑童子退治などで有名)朝臣の家に、客人が多数集まってきて酒宴をしていたが、その中に、弟の頼信朝臣も来ていた。 また、頼光朝臣の郎等に、平貞道という武士がいた。 この日、貞道が徳…

武者たるものは ・ 今昔物語 ( 25 - 11 )

武者たるものは ・ 今昔物語 ( 25 - 11 ) 今は昔、 河内守源頼信朝臣が上野国(コウズケノカミ)としてその任国にいた頃、その乳母子(メノトゴ・頼信の乳母の子を指す)である兵衛尉(ヒョウエノジョウ)藤原親孝(チカタカ)という者がいた。 この男も優れた武者で、頼信と共に…

武者の心映え ・ 今昔物語 ( 25 - 12 )

武者の心映え ・ 今昔物語 ( 25 - 12 ) 今は昔、 河内前司 源頼信朝臣という武者がいた。 東国で良い馬を持っていると聞いた人のもとに、この頼信朝臣が馬を譲ってもらえないかと使いを行かせたところ、馬の持ち主は断りかねてその馬を都に上らせることにし…

前九年の役 (1) ・ 今昔物語 ( 25 - 13 )

前九年の役 (1) ・ 今昔物語 ( 25 - 13 ) 今は昔、 後冷泉院の御時に、奥州六郡のうちに安陪頼良(アベノヨリヨシ)という者がいた。その父を忠良といった。父祖代々、相次いで俘囚(フシュウ・帰順した蝦夷)の長であった。 威勢強大で、彼に従わぬ者はなかった。その…

前九年の役 (2) ・ 今昔物語 ( 25 - 13 )

前九年の役 (2) ・ 今昔物語 ( 25 - 13 ) ( (1) より続く ) その後、陸奥守源頼義は、三千百余人の軍勢を率いて、貞任らを討とうとした。 貞任らは、四千余人の兵を率いて防戦し、守の軍は敗れて、多くの戦死者を出した。 守の息子義家は、勇猛なこと人に…

前九年の役 (3) ・ 今昔物語 ( 25 - 13 )

前九年の役 (3) ・ 今昔物語 ( 25 - 13 ) ( (2) より続く ) その後、守(源頼義)は兵士たちを休息させるため、あえて追撃しなかった。また、長雨のため十八日間この地に留まった。 その間に、兵士らの兵糧が尽き、食物がなくなってしまった。守は、多くの…

後三年の役 (欠文) ・ 今昔物語 ( 25 - 14 )

後三年の役 (欠文) ・ 今昔物語 ( 25 - 14 ) 本話は、「源義家朝臣罸清原武衡等語第十四」という表題だけで、本文はすべて欠文となっている。 表題から推定すれば、後三年の役について書かれたものと考えられるが、当初から欠文となっていたようである。 ☆…

様変わりの人とは

麗しの枕草子物語 様変わりの人とは 「生まれ変わって天人になってしまったのだろうか」と思われるほど、様変わりしてしまう人っておりますわよねぇ。 平凡な女房として宮仕えしていた女性が、皇子の御乳母となられたなどは、まさにそうですわ。 女房の制服…