2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧
運命紀行 徳川を支えた花嫁 それにしても慌ただしい輿入れであった。 武将の家に生まれ、すでに十六歳になっていた栄姫には、遠からずいずれかの家へ嫁がねばならない覚悟は出来ていた。この時代の十六歳はすでに結婚適齢期に入る年頃だったからである。 そ…
運命紀行 頑固一徹のあっぱれ武者 この故事は、元禄・慶長の役の休戦中のこととされる。 母里多兵衛(太兵衛とも)友信は、主君黒田長政の使者として、京都伏見に滞在中の福島正則のもとを訪ねた。 秀吉健在中のことで、絢爛豪華な桃山文化の絶頂期といえる…
運命紀行 軍師の花嫁 「ご内室に大坂城にお移りいただきたい」 予測していたことではあるが、戦雲はすでに動き始めていた。 黒田家の大坂天満屋敷では、重臣以下このような大坂方の動きは承知していた。 六月十六日、当主黒田長政は、徳川家康の上杉討伐に従…
運命紀行 流浪の豪傑 その朝は霧が深かった。 率いる軍勢は、兵の数二千八百。形勢を逆転させるには、あまりに少数であった。 大和口を任された御大将は、黒糸威しの鎧姿も厳めしい偉丈夫、後藤又兵衛基次。 時は元和元年(1615)五月六日。大和路を攻めのぼっ…