2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧
運命紀行 心を一つにせよ 「みな心を一つにして聞くべし。これは最期の言葉なり。 故右大将軍、朝敵を征伐して、関東を早創してよりこの方、官位といい、俸禄といい、その恩は山岳より高く、大海より深く、報謝の志は浅いはずがあるまい。しかるに今、逆臣の…
運命紀行 大君の辺にこそ死なめ 『・・・ 大伴の 遠つ神祖(カンオヤ) その名をば 大来目主(オオクメヌシ)と 負ひ持ちて 仕へし官(ツカサ) 海行かば 水浸く屍(ミズクカバネ) 山行かば 草生(ム)す屍 大君の辺にこそ死なめ 顧みは せじと言(コト)立…
運命紀行 絶えなば絶えよ 『玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば 忍ぶることのよわりもぞする』 神に仕える身となって、はや十年の年月が流れていた。 内親王宣下を受けるとともに、斎院となることを命じられたが、まだ少女である身にはその意味することは理解…
運命紀行 埋れ木の輝き 多勢に無勢、すでに勝敗の帰趨は明らかであった。 しかし、何とか一刻なりとも抵抗を続けなくてはならなかった。傷を得ている彼の王を落ち延びさせるためには短過ぎる時間だが、もう、その抵抗さえも難しくなっていた。 秘密裏に進め…