ギリシャ経済が厳しい局面にあるようです。
もっとも、この問題は昨日今日起こったことではなく、行き詰りかけた五年前からだけでも、EU(欧州連合)やIMF(国際通貨基金)などが27兆円ほど注ぎ込んできたそうですが、状況は全く改善していないようで、結局借金が増えただけのようです。
この間に、ギリシャの国債は、その多くが民間銀行から欧州の政府機関に移されているので、民間企業の受けるダメージは五年前よりは遥かに少ないだろうと言われています。
それでも、破たん確実との情報を受けた世界の株式は大きく下落し、為替相場も動揺していることを見れば、一国の経済と言えども、その影響が小さくないことを教えてくれました。
ギリシャがIMFへの借金が返済できなかったからと言って、ただちにデフォルト(債務不履行)ということではないようです。
これまでの例では、国債の元利金の支払いができなくなり、民間企業や民間人に被害が及んだ場合をもってデフォルトとされるようです。ただ、今回のギリシャもEU諸国などとの交渉がうまくいかない限り時間の問題のようです。
ギリシャの国債は、その過半が外国が所有していて、デフォルトとなっても、ギリシャ国内の企業や国民の被害はそれほどでもないので政府は強気なのだという報道もありますが、銀行やガソリンスタンドなどに並ぶ一般庶民の方々の姿を見ますと、いつも弱い者がいじめられているようで気が重くなります。
ところで、デフォルトという行為は、正当な権利なのでしょうか。
身近な例に置き換えた場合、わが国の場合は、自己破産にあたると思うのですが、これはわが国では法律で守られている権利ともいえます。それどころか、企業の場合には、借金は棒引きにしてもらい、その上で再建を果たすという法律さえあるわけですから、ギリシャの現政権は、まさにそれを狙っているのでしょうが、これ、当然の権利なのでしょうか。
ギリシャについて勉強したこともありませんので、断片的な報道からの知識しかないのですが、現状のままで国家財政を立て直すことは相当無理なようです。公務員の給料は民間より相当高く、しかも四人に一人が公務員だとも伝えられていますから、金を稼ぎ出す人の割合が少なすぎることは確かでしょう。さらに、年金制度は、よく言えば充実しており、悪く言えば働いている人より多いほどだそうですから、かなり抜本的な改革が必要なことは確かなようです。
しかし、これ、対岸の火事ということでいいのでしょうか。
わが国の国家の借金は、そうそう小さなものではありません。ギリシャと違って、わが国の国債は、その大半が国内で所有されているから大丈夫だといわれますが、もし破綻となれば、わが国民だけで背負わなければならないのですよ。
もっとも、江戸時代には、「大名貸し」などと言って、有力商人などから借りるだけ借りて返済しない、ということがまかり通っていたそうですから、わが国民には、お上が借金を返さないことには免疫力があるのかもしれません。
そうとは言っても、わが国の国家財政を、明治維新のようにすべてチャラにしてしまうのも困ります。
今回のギリシャの混乱では、「円」が買われました。借金まみれでも、わが国の通貨は高い信頼を得ているのでしょう。その信用がある間に、国家財政を今少し見栄えの良い物にしたいものです。
( 2015.07.02 )