さても このごろは、昔のことが しきりに思いだされる・・・
わたしが里を離れたのは、小学校を卒業した年の夏だった。
数え年で十四歳のときのことだが、今考えてみると、なあ・・・。
少なくとも自分の子供は、よう手放さんわなあ。
でも その頃は、村の子の多くは 小学校を出てから一、二年のうちに家を離れていたのと違うかなあ。そういう時代だったということなのだろうよ。
お盆休みに帰ってきていた長姉について大阪へ出たのだが、ああ、大阪といっても ずっと南部の泉南のあたりだけれどね。
両親は せめて秋祭りが終わってからにしなさいと しきりに止めてくれたんだが、わたしは まるで良い所へでも行くつもりで、親の反対を振り切るみたいにして 里を離れたのだが・・・、その後、遊びに帰ることはあったが、両親のもとで生活することは二度となかったなあ。