雅工房 『 日々これ好日 』

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快晴の朝に ・ 小さな小さな物語 ( 275 )

ここ数日、当地は荒れ気味の天候が続いていましたが、昨日(二十九日)は快晴となりました。
日の出の頃から、久しぶりに遠くまで散歩に出掛けました。
少しばかり歩くだけで、あたりは田園風景となります。比較的高台にあたる地域ですが、かつてはこのあたりも稲作が中心だったのでしょうが、最近は大半が畑作となり、今はキャベツの畑が目立ちます。ハウス栽培されている場所も所々ありますが、大半がイチゴのようです。また、今はまだ寂しい状態ですが、イチジクの栽培も増えているそうです。


日が少し高くなってきますと、雲雀の鳴き声が聞こえてきました。数羽が鳴いているようで、久しぶりに聞くにぎやかさです。このあたりも、二毛作が行われていた頃には、麦畑が至る所に見られたものですが、最近では全くというほど見掛けることがありません。あの雲雀は、どこで子育てをしているのかと少々心配になります。
低い山すそに残されている雑木林からは、しきりに鶯の声が聞こえてきます。「ホーホケキョ」と絵本などに書かれているような見事な鳴き方です。


当ブログでも書かせていただいておりますが、清少納言は、枕草子の中で、鶯に対して不満を述べられています。
その理由として、内裏の中で鳴かないこと、夜鳴かないことなどを上げていますが、特に気に入らないこととして、春だけ鳴いておればいいのに、いつまでも鳴いているのが気に入らないと言っています。
私が聞いた鶯の鳴き声も、ぼつぼつ清少納言のお叱りを受けるものかもしれませんが、早春の頃の鶯に比べ格段にうまい鳴き声だと思うのですがねぇ。
でも、本当は、そのようなに思ってしまって、いつまでも権力の座に居残る見苦しさを清少納言は嫌ったのだと思うのですが、そんなことは今日は考えないことにしましょう。


すっかり汗ばんだまま、わが家の小さな庭も少し手入れをしました。今年は例年になく球根類が順調に育ち、にぎやかな色どりを見せてくれました。一本立ちにしている藤の花も今が満開です。
雑草もしっかりと育ってきてくれていますが、年々歳々新しい芽吹きや花の美しさに触れることが、決して当たり前のことではないことを今年ばかりは感じさせられます。
こんな平凡で穏やかな日がいつまでも続くことはないのでしょうが、それだけに一日一日を味わいながら過ごしたいと考えています。

( 2011.04.30 )